お問い合わせの中で、よくご相談いただく例を掲載いたします。楽天市場やAmazonといったモールなどのプラットフォームに出店する以上、システム利用料、販売手数料、広告費など高くつき資金がかかり続ける。「年々利益が薄くなっている」「広告の費用対効果が下がっている」 では、プラットフォームに頼らず、独自にネットショップを立ち上げるとどうなるか?という相談です。
楽天市場やAmazonといったモール出店では「集客を代行してもらう代わりに高いコストを払い続ける」構造になっています。独自ネットショップを立ち上げると、メリットもデメリットもはっきりしてきます。
独自ネットショップを立ち上げた場合のメリット
- 手数料負担の軽減
- 楽天のシステム利用料・販売手数料(約10〜15%)が不要
- 売上に対してダイレクトに利益が残りやすい
- 顧客データを自社で保有できる
- メールアドレスや購買履歴を活用してリピート施策が可能
- 顧客との直接的な関係が構築できる(CRM、ファン化)
- ブランディングの自由度
- 自社の世界観を表現できるデザイン
- 値引き競争から抜け出しやすい(価格以外の差別化)
- 広告戦略の自由度
- モール広告ではなく、Google広告・SNS広告・コンテンツマーケなど柔軟に選べる
- SEOによる「無料集客」も可能になる
- 長期的には利益率が安定しやすい
- 初期投資後は固定費が少なく、スケールするほど利益が残る
独自ネットショップを立ち上げた場合のデメリット・課題
- 集客力はゼロから
- 楽天のように最初からお客さんが来るわけではない
- 広告・SNS・SEO・メルマガなどを地道に運用する必要あり
- 初期構築コスト・運用負担
- ECサイト制作費用(ShopifyやBASEなら月数千円〜、本格構築なら数十〜数百万円)
- 在庫管理、決済、物流、カスタマーサポートもすべて自社で対応
- 信頼獲得に時間がかかる
- モールでは「楽天の看板」で信頼が担保されるが、独自ECはレビュー・SNS・実績で育てる必要がある
- 広告費はやはりかかる
- モール広告より柔軟ではあるが、最初は広告投資なしではアクセスが集まりにくい
主要ECプラットフォームの特徴を比較
サービス名 | タイプ | 向いている人 | 備考 |
---|---|---|---|
BASE | ショッピングカートシステム | 初心者・個人 | 無料から始められ、簡単操作 |
STORES(フリープラン) | ショッピングカートシステム | 実店舗との併用・簡単運用 | フリープランあり |
Shopify | ショッピングカートシステム | 本格的にEC運営したい | 月額制、カスタマイズ性が高い |
カラーミーショップ | ショッピングカートシステム | 低コストで自由なサイト構築 | 月額990円〜、デザイン自由 |
MakeShop | ショッピングカートシステム | 法人・中規模以上の店舗 | 高機能・月額11,000円〜 |
FutureShop | ショッピングカートシステム | 高機能でプロ向けECを構築したい | 月額22,000円〜、サポート充実 |
楽天市場 | モール型 | 高いブランド力・集客力重視 | 月額19,500円〜、流通規模大 |
Yahoo!ショッピング | モール型 | 初期費用ゼロで始めたい | 販売手数料なし、決済手数料のみ |
Amazon | モール型 | 少量販売・物販向け | 月額無料、販売ごとに手数料 |
まとめ:どちらが得か?
- 短期的利益重視 → 楽天市場やAmazonに残る
→ モール広告・クーポンを最適化しつつ、薄利多売でも売上を維持 - 長期的に利益体質にしたい → 独自ネットショップを育てる
→ 最初は赤字覚悟で広告・SNS発信・SEOに投資し、2〜3年で固定客化
→ モールは「新規獲得の入り口」として残し、リピーターは自社サイトに誘導するハイブリッド戦略が有効
ご希望があれば、
独自ECの立ち上げロードマップ(初期費用、広告予算、集客計画)
楽天出店と独自ECの損益分岐シミュレーション(売上○円の場合どちらが得か)
も無料で作成いたしますのでご相談ください。